いつルールを上げるか──宿題の習慣が安定したあとの判断
前回の記事では、
宿題のルールは守れるところまで下げることで、習慣が回り始める、という話をしました。
では次の疑問が出てきます。
このままずっと下げたままでいいのか。
いつ、どのタイミングでルールを上げればいいのか。
ここを誤ると、せっかく回り始めた習慣が止まります。
上げる前に確認したい一つの条件
ルールを上げてよいかどうかの判断は、シンプルです。
迷わず始められているか。
声をかけなくても机に向かう。
時間になると自然に流れに入る。
やるかやらないかで揉めない。
この状態が、しばらく続いているかどうかが基準になります。
逆に、
たまにできる、
気分がいい日はできる、
という段階では、まだ上げ時ではありません。
日数ではなく、安定度を見る
何日続いたら上げていいのか、という質問をよく聞きます。
しかし、日数はあまり意味を持ちません。
三日でも安定することがあります。
二週間続いても、不安定なこともあります。
見るべきなのは、回数ではなく、揺れの少なさです。
始めるまでに時間がかからない。
途中で止まりにくい。
終わったあとの疲労感が強くない。
こうした変化が見られたら、上げる準備が整っています。
上げ方は「少しだけ」が原則
ルールを上げるときに一番多い失敗は、
一気に元の水準に戻すことです。
三分から三十分へ。
一問から全部へ。
これでは、別のルールを作り直すのと同じです。
上げるときは、
一問を二問に。
三分を五分に。
その程度で十分です。
守れている状態を壊さないことが最優先になります。
上げたあとに起きやすいサイン
ルールを上げた直後は、
小さな変化が出やすくなります。
始めるまでに少し間が空く。
ため息が増える。
終わったあとに疲れが残る。
これらは失敗ではありません。
調整のサインです。
無理に押し通さず、
一段階戻すか、据え置くかを選びます。
失敗したら、戻すだけでいい
上げたルールが合わなかった場合、
必要なのは反省ではありません。
戻す。
ただそれだけです。
元の下げたルールに戻して、
また安定するのを待つ。
この往復ができる家庭ほど、
最終的に強い習慣が残ります。
ルールを上げる目的を忘れない
ルールを上げる目的は、
量を増やすことではありません。
学習を続けられる状態を保ったまま、
少しずつ幅を広げることです。
守れなくなった瞬間に、
そのルールは役割を失います。
上げる勇気より、戻す勇気
ルールを上げることよりも、
難しいのは戻す判断です。
ここで無理をすると、
「守れないルール」が再び生まれます。
戻すのは後退ではありません。
習慣を守るための調整です。
この記事の前回にあたる内容はこちらです。
https://shirutera.com/blog/blogs/lower-the-rule-to-make-it-work/