スクールカウンセラーにつながるのが遅れた結果|「様子見」が長期化を招いたケース
最初は、
そこまで深刻には見えませんでした。
だからこそ、
対応が遅れました。
今回は、
「もっと早くつながっていれば」
と現場で何度も振り返られたケースです。
本記事について
本記事は、筆者が小学校教員として関わったケースをもとに構成しています。
学校では、児童の不調が見られた場合、担任だけでなく、
管理職・養護教諭・SC・SSWを含むケース会議で対応を検討します。
本記事は、そうしたケース会議および日常的な関わりの中で得られた知見をもとにしています。
個人が特定されないよう、事実の核心を保ったまま一部変更・再構成しています。
児童Eの初期状態
児童Eは小学3年生。
明確な問題行動はありません。
ただ、
・登校しぶりが増えた
・朝、腹痛を訴える
・授業中の集中が続かない
いわゆる、
**「よくある初期サイン」**でした。
最初に選ばれた対応
学校側も家庭も、
この段階ではこう考えました。
「少し疲れているだけ」
「時期的なもの」
「様子を見よう」
この判断自体は、
珍しくありません。
なぜSCにつながらなかったのか
理由はシンプルです。
・予約が取りにくい
・そこまで大ごとではない
・医療ではない
現場では、
「もう少し様子を見てから」
という判断が積み重なります。
しかし、状態は静かに進行していた
数週間後、
・欠席が増える
・感情の起伏が激しくなる
・自己否定的な言葉が出始める
この時点で、
ようやくケース会議が本格化しました。
ケース会議で共有された認識
SCが記録を見て、
こう言いました。
「初期段階で来ていれば、
もっと短期で済んだ可能性があります」
責める言い方ではありません。
事実の確認でした。
遅れたことで起きた変化
支援が遅れた結果、
・不安が習慣化
・回避行動が固定化
・本人も「こういう自分」だと理解してしまった
回復には、
時間が必要になりました。
子どもは「今の状態」を標準にしてしまう
長く続いた不調は、
子どもにとって「日常」になります。
すると、
「元に戻る」
という発想自体が、
持てなくなる。
家庭の後悔
保護者は後から、
こう話していました。
「もっと早く相談すればよかった」
この言葉は、
多くのケースで聞きます。
学校側の限界
担任や学校は、
毎日子どもと接します。
しかし、
・心理的専門性
・継続的な個別支援
には限界があります。
早期接続の本当の意味
SCにつながることは、
重症認定ではありません。
選択肢を増やす行為です。
早いほど、
選択肢は多い。
「様子見」は判断ではなく、先送り
このケースで共有された教訓は、
かなりはっきりしています。
・様子見は中立ではない
・遅らせる判断である
・結果に影響する
前の記事はこちら
親が不安定なとき、子どもは相談しなくなる
https://shirutera.com/blog/blogs/parent-mental-instability-child-stop-consulting-case/